【名古屋校レポ】名古屋校1周年記念イベントで心も体も発酵した1日に。

投稿日:2019.01.25 カテゴリー:発酵コラム

名古屋校KAKOです。

発酵ライフ推進協会 名古屋校が発足して1年。1/19(日)に1周年記念トークイベント「私たちが発酵で輝ける理由(ワケ)」を開催しました。

会場となったポーラ名古屋ビルは、名古屋市の中心部にあり、2018年10月に「イキイキと輝く女性のための無料レンタルイベントルーム」としてリニューアルオープンした新しいイベントスペース。

1周年の企画を練っていた時、発酵ライフ推進協会の代表は女性、名古屋メンバーも女性。そして、この1年間活動を続けていく中で、発酵醸造業界を支える素敵な女性たちの存在に気づいた名古屋メンバーそこで、「女性目線から発酵の話を聞きたいよね。」「ステキな女性たちの話を来たら元気もらえるよね」「発酵おつまみとか出して、心も体もキレイに発酵するイベントにしよう!」と骨子が固まった。

そんな時にポーラさんの会場を知り、コンセプトにピッタリ!!だったため、企画をお話しに。通常貸しているのは平日のみとのことだったけれど、内容に共感してくださり、土曜日に貸していただけることになりました。

会場は満員御礼!発酵への関心度の高さをあらためて感じます。本会は2部構成。

第1部「私たちの発酵ライフ」

前半:5人のゲストの活動紹介

ゲストの発表順はもちろん、発酵の歴史や流れを汲んでいます。味噌や醤油の原型ともいえる「濱納豆」→「醤油」→昔の高官は醤油を宛にして宴会をしていた「日本酒」→酒粕から生まれた「粕酢」→酒粕から焼酎を作って使ったという歴史のある「味醂」。

発酵LADY① 元祖國松本店 國松千純さん


豆味噌の原型とも言われる濱納豆。國松本店さんは、140年の歴史ある老舗の濱納豆屋さん。技法、製法、味を脈々と受け継いでいます。愛知県の大学の研究チームが國松本店さんの濱納豆を研究したところ、

「美容と健康に大きく作用する抗酸化物質が、他の発酵食品では考えられないほど多様で大きな可能性を秘めている」

と発表。発酵により、抗酸化物質は原料となる麹のなんと6.6倍!國松千純(ちずみ)さんが軽快なトークで会場を盛り上げてくださいました。國松さんおススメの超!簡単レシピは、

「キャベツ+蒸し鶏+濱納豆」。

そこに、ごま油を加えたら中華風、オリーブオイルとニンジンを加えてスペイン風、パスタを加えてパスタサラダ・・・無限大のアレンジができる調理法を教えていただきました!

和洋中、なんにでもあう濱納豆。大豆が発酵で極限まで「うま味」となった濱納豆。名前に縛られず、「無添加うま味調味料」としてとらえ、色んなシーンに使って、ますます美しくなっちゃいそうです。

國松本店>>

 

発酵LADY② 醤油ソムリエール 黒島慶子さん


香川県小豆島出身の黒島慶子さん。小豆島と愛知県の二重生活を送りながら、糀屋さんである旦那さんと共に、農業、発酵、発信活動をしています。

小豆島は全国でも数少ない木桶の醤油蔵が密集する島。そんな環境で育った黒島さんは蔵見学に行った際、なんの気なしに「ずっと続けてくださいね」と伝えると、「子どもには継がせられん」という返事が。

それもそのはず、1955年には全国に6000もの醤油メーカーがあったのが、この60年間で約1/4にまで減ってしまった。こんな素敵なことは残しておきたい、自分がそれを発信する側になろう!と、全国津々浦々醤油蔵を回るように。

全国の蔵を回るうちに「誰が何と言おうと、自分が好きな蔵は勝手に応援する!」と心に決めたそう。デザイン、カメラなどの得意分野を生かし、商品企画や商品デザイン、web作成、講習会など多岐にわたる発信形態で醤油の魅力を伝えています。


黒島さんがデザイン、執筆、撮影、イラスト、レシピづくりなど、1冊まるごと担当した「醤油本」/玄光社/高橋万太郎、黒島慶子著

 

 

 

 

発酵LADY③ 澤田酒造㈱ 代表取締役社長 澤田薫さん

創業1848年、170年の歴史ある酒蔵・澤田酒造の当主を務める澤田薫さん。

澤田酒造がある愛知県常滑市は「伊吹おろし」と呼ばれる風が吹くため、太平洋側の地理であっても冬がとても寒い。その寒い風を効率よく蔵の中に取り入れられるように、蔵の作りが逆L字型になっているのだとか。

平均年齢37歳という若いメンバーで、麹蓋での麹づくり、甑(こしき:釜の上にのせた大きな木製の樽)によって米を蒸すという伝統的な製法を守って酒造りを続けています。

地元農家さんと協力し、銘酒「白老」のファンの方々と米づくりや酒づくりプロジェクトを開催したり、知多半島でそろう「さしすせそ」調味料セットをつくったり、日本酒を通して地域が活性化する活動もされています。

【おいしく日本酒を飲むには】
1.旬の食材とともに味わおう。
2.やわらぎ水を用意して、お酒だけ飲まないように気を付ける。
3.お酒にあわせて、冷やしたり、お燗をつけたりして多様性を楽しむ。
4.グラスやおちょこなど酒器選びも楽しい。
5.一緒に飲む人との会話や雰囲気を楽しむ。

2月23日(土)と24日(日)は平成最後の蔵開きがあるそうです!(詳しくは澤田酒造webサイトをご覧下さい。)

 

発酵LADY④ ㈱MIKURA 代表取締役 伊藤志乃さん

お酢の製造方法には、伝統的な「静置発酵法」と現代的な「通気発酵法」の2つがあります。MIKURAさんのお酢は「静置発酵法」。静置発酵法では1~3ヶ月かかりますが、通期発酵法では約48時間でお酢が完成します。

MIKURAさんは味、コク、香りを重視し、木桶でじっくり時間をかけて作っています。

伝統製法でお酢を作っているけれど、会社の設立は平成20年。2011年の台風の水害によって被害を受けた蔵の職人を受け入れ、酢の製造業を開始した会社があったが、その会社は経営者が二転三転。伊藤さんは一念発起し、その会社を引き受け、食品でも製造業でもない全くの異業種から、発酵業界に新規参入。会社を立て直しました。

MIKURAさんのラインナップで特徴的なものは、粕酢「月下(げっか)」。通常、粕酢は熟成によって茶色くなり、黒酢のような色になってしまいます。しかし、「月下」はほぼ無色透明。粕酢ならではの優しい酸味と、食材に色を付けなくていいということで、名古屋校でもお気に入りの一品。

MIKURA>>

 

発酵LADY⑤ 角谷文治郎商店 角谷文子さん

澤田酒造さんに続き、こちらも100年以上の歴史ある蔵。三州三河みりんの名で知られる角谷文治郎商店さん。長女として生まれた文子(あやこ)さんは実家を継ぐ気はなく、東京の会社で営業をしたり、国際協力で旅をしたりしていたそう。

角谷さんの味醂は、「米一升、みりん一升」と呼ばれるっ三河の伝統製法。一升のお米から一升の味醂がつくられる、というもの。その他の原材料で薄められることがなく、お米の甘味とうま味を凝縮した、濃厚な味が特徴です。

特別契約農家によるお米づくりにもこだわっていて、国産米100%使用し、国内で唯一のオーガニック認証を受けた味醂もあります。代表の是友はこれを凍らせてシャーベットにして食べるのが大好きなのだとか。

ヨーロッパやアジアでの人気も高まり、期間限定で有名パティシエとのコラボショコラもデパートで販売されています。

ちなみに、文子さんの妹さんは治子さん。角谷「文」「治」郎商店の名前から「文」子、「治」子と名づけられたのだとか。もし弟さんができていたら、一「郎」さんになっていたかも?

角谷文治郎商店>>

 

後半:トークセッション「女性から見た発酵の仕事と生活」

蔵の娘として生まれた澤田さん、角谷さん、國松さんと、そうではなく発酵に関わるようになった黒島さんと伊藤さん。なぜ発酵に関わることになったのか、実際に関わるようになって、イメージと違っていたこと、関わってよかったなぁと思えたこと、女性だから/娘だからできたことなどをお話いただきました。

みなさん、もちろん、辛いことや大変なことがあるのだけれど、悲観的ではなく、楽しそうにお話している姿が印象的でした。

やっぱり、第一線で活躍する女性たちは輝いてる☆

 

第2部 「おいしくキレイに発酵美食会」

ステキなお話を聞いて、心が発酵した後は、おいしいもので体を満たして頂こうと、名古屋校メンバーが愛情込めて作った発酵ひとくちおつまみ弁当。

【メニュー】左下から

「→」は使用したゲストの発酵調味料

・3種の発酵手まり寿司:①錦糸卵と白醤油ジャコ、②濱納豆ご飯白たまりなばな、③白たまりサーモン
御蔵酢さんの粕酢「月下」、國松本店さんの濱納豆

・甘酒ダレのローストポーク
澤田酒造さんのお酒、角谷文治郎商店さんの三州三河みりん、御蔵酢さんの粕酢「月下」

・玄米黒酢のジュレサラダ
御蔵酢さんの粕酢「玄米黒酢」

・醤油粕漬け鶏むね肉のほうろく唐揚げ
(生揚げ醤油づくり講座の定番メニュー!次回は1/30(水)>>!)

・クリームチーズちくわ
國松本店さんの濱納豆

・みりん粕トリュフ
角谷文治郎商店さんの三州三河みりんとそのみりん粕

・八丁味噌フロランタン(澤田酒造レシピコンテスト入賞作品)
澤田酒造さんの酒粕

 

澤田酒造さんの純米酒や角谷さんのみりん梅酒、MIKURAさんの酢ドリンクを飲みながら、みんなでわいわい。ポーラさんのハンドトリートメントも同時開催しました。

ゲストの皆さまからは、こーーーーーんなにお土産がっ!!!!本当にありがとうございます。会場では、早速濱納豆を食べている方も。

心も体も発酵した1日になったのではないでしょうか?

企画した私たちも、本当に楽しい充実した時間をいただきました。ゲストの皆さま、ご参加くださったみなさま、会場をお貸し下さったポーラの方々、本当にありがとうございます。

食への愛、生産者への愛、菌への愛?、「愛」を「知」る発酵LADYたちを増やすべく、名古屋校もまた1年、様々な活動に取り組んでいきます!講座やイベントでお待ちしています♡


【今後の名古屋校の講座】

・1月30日(水)19:00~21:00 生揚げ醤油づくりベーシック講座

・2月6日(水)19:00~21:00 トマト酵母味噌講座

・2月9日(土)~11日(月・祝) 発酵ライフアドバイザー養成講座~3日間集中講座~

・3月19日(火)10:30~12:30 甘酒漬け床を使って♪ふんわり鮭フレークワークショップ

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暮らしの発酵コンシェルジュ KAKO

暮らしの発酵コンシェルジュ KAKO

発酵ライフ推進協会 名古屋校の講座プランナー兼認定講師。フリーペーパー「暮らしの発酵通信」のライターもしています。大好きな言葉は「微生物と響きあえば、人も社会も発酵する」by 寺田本家23代目当主 故寺田啓介さん

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